はじめまして、らぼです。ボクは社会人3年目の春にADHDと診断され、服薬(ストラテラ/コンサータ)と治療を開始しました。ADHDになって痛感したのは、ADHDであることの葛藤、悩みを他者へ相談できないこと。 このブログを読んでくださっている方の大半は、ご自身がADHD、またはADHDではないかと疑っていらっしゃると思います。僕自身の経験をお話し、皆さんのお役に立てればと思っています。
社会人1年目 -1社目での挫折-
大学を卒業し、社会人へ
都内の大学を卒業したボクは、社員数50名ほどのITベンチャー企業に就職し社会人生活をスタートしました。当時、配属された部署では1年目はボク一人。ボク以外のメンバーでは一番若い社員は5年目で、仕事をイチから覚えなければならないのは自分だけ、という環境からのスタートでした。そんな中でも、一年目として貪欲に仕事を覚えていけばボクも即戦力になれる..!など信じながら、打ち合わせでの議事録の作成、エクセルの集計作業、営業への同行…などなど、普通の1年目社会人が当たり前にするであろう生活を、ただただ慌ただしくこなしていく日々を送っていました。
“スケジュール管理できない”という特性の発覚
が、しかし。そんな忙しくも充実した日々は長く続きませんでした。
日々の業務をこなし周囲から信頼を勝ち取っていけば、徐々に仕事を任せてもらえる…そんな理想の社会人を夢見ていた私に立ちふさがった第一の関門は、人より圧倒的に「スケジュール管理ができない」ということでした。。。時間の見積もりができない…当時は、「まだ仕事を覚えたてで、時間の目安が把握できないんです…」と言い訳しつつ、周囲に迷惑を掛けながら働く日々。
期日がわかっているにも関わらず、その期日までに仕事を終わらせられない…という経験は皆さんあるかもしれません。リクルート出身の先輩スタッフが教えてくれた必要な手順は下記の3つ。
- 完了するまでに必要なタスクを洗い出す
- 締切日から逆算して各タスクごとのデッドを設定する
- 進捗が遅れた場合、イレギュラーが発生した場合に備え予備日を設定する
はい….耳にタコができるくらいまで言われました。それでも、出来ませんでした。何度やっても期日を守れないだけでなく、その仕事を先延ばしにしてしまうのです。もちろんこれがADHDの特徴だなんてことを、当時は知りもしません。最初、周囲は新入社員らしい失敗としてフォローしてくれていましたが、半年を過ぎた頃には、周囲からため息が漏れはじめ、ダメ人間としての烙印を押されまったく信用されない社会人がそこにいました。信頼を勝ち取るぞ…!と意気込んでいたのはどこへやら、ランチではひとり泣きながらご飯を食べる日々です、(もう涙でしょっぱくなったカレーは食べたくないと今でも思います…。)
社長から、まさかの退職勧告
そんな中、ある日社長室へ呼び出され、驚くべきことを言われます。

お前、最近どうなの?

周囲の方に迷惑を掛けながらですが、なんと戦力になろうとなんとかやってます….

うちの会社はベンチャーだし、メンバーは選抜してやっていきたいんだ。だから来期からお前はうちの構想にはいない。
これ実話なので書いてて悲しくなるのですが、こんな形でボクは社会人としてまったく信用されなくなった1社目を退職し、転職活動をはじめることにしたのです。
社会人2年目 -2社目へ転職-
“人の話が聞けない” という特性の発覚
契約社員にはなってしまったものの、転職活動は終わり働き始めた2年目。新しい仕事はWebサイトの運用業務で、主な仕事はデータの打ち込みと社内調整でした。
転職された方はわかるかと思いますが、職場が変わると人の名前から業務まで、イチからすべてのことを覚えていかなければなりません。そんな中、またしても大きな壁にぶち当たります。それは、「人の話が聞けない」ということでした。
これは1年後に受ける知能検査(WAIS)で発覚したことですが、どうやら耳から受け取る情報を理解、整理することがボクはとても苦手らしく、誰かからの依頼を勘違いして行ったり、うっかり忘れてしまうことが頻発していました。
すべて口頭で済ませる独特な社風に大苦戦
前職のいいところは「必ず依頼内容はメールで残す」という文化があったこと。一方、新しい会社では、現場に出ている社員が多いという理由から、依頼や確認は信じられないほど口頭か電話でのやり取りが中心。相手の意図を汲み取って、的確に作業を行うことが求められるのです。
2社目の会社でもボクは信じられないミスを連発し、周囲からの信頼を徐々に失い、またしても居場所をなくしていったのでした。
社会人3年目 -ついに精神科への受診-
精神科受診のきっかけ
社会人3年の夏、習慣になっていたヤフーニュースを見ていると、ADHD当事者の記事がふと目が止まりました。大人のADHD、自分とは無縁だと思いながらもクリックしてみると、体験談の中には「面と向かって人と話しているのに、話が頭に入ってこない」「必要もないのに 15分に一回は席を立ち、トイレなどに行ってしまう。」という文字が。

ボク….これじゃん…..
その日を境に、大人のADHDについて調べはじめ、記事を読んでから数カ月後の2017年秋に精神科を初めて受診したのでした。
どこの精神科を受診すべきか悩みに悩み、選んだのは会社から徒歩15分の精神科。精神科の受診歴が自分のキャリアにどう影響するんだろう?もしかしたら保険証から受診がバレるかも…様々な不安や葛藤を乗り越えでの受診。
受診の内容とADHDと診断されるまでについては #2 で詳しくお話しします。
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